たてただけ

三日坊主にすらなれない

エメリを「今」解任できないと思う理由(19/10/25時点での話)

 グナのみなさん、ご機嫌いかがでしょうか。まぁいかがもなにも絶対機嫌悪いでしょうけど。

 目下我がアーセナルプレミアリーグ9試合消化して5位。多くの方々が目標しているであろう「CL出場権獲得」の4位以内に向けてはまずまずの滑り出しと"数字上の順位だけなら"言えるでしょう。

 

 しかし、これもまた多くの方々が思っています、「これ以上ウナイ・エメリにこのチームを任せることはできない」と。

 相も変わらずのお粗末な守備、攻守の分断、「格下」への苦戦、そして選手起用の偏り。

 正直、解任論が出るのもやむなしだとは思います。

 

 ただ、それでも断言できます。

 少なくとも「今」解任するのはまずいと。

 

先に言っておくと、この記事のテーマは

「落ち着け」

です。

 

1.解任=今シーズン捨てる、のはまだ早い

 まず、前述した通り勝ち点15ptsで「まだ5位」です。これで(マン何とかさんみたいに)とんでもない沈みかたをしているならまだしも、まだまだ大鉈を振るうには早すぎるのではないでしょうか。

 

 「解任」はイコール、プレシーズンからのコンセプトを放棄することなので、

そのコンセプトが「CL出場権獲得」という目標を達成できず、ここから新たなコンセプトを急ごしらえすればまだ可能性がある

 という状況に至ったなら解任すべきですが。まだまだ復調の可能性はないこともないですし、もうちょっと時間を与えるべきだと思います。

 

2.後任次第で捨てるのが「今シーズン」だけじゃなくなる

 で、ここからが大問題で。

 解任するにしても、後任は絶対に「フルシーズンで結果を残した人」じゃないとダメです。なぜならコンセプトの確立がしっかりできる人でないといけないから。

 それが出来ないなら、後任も今シーズン限りで切り、来シーズンから新たな指揮官を迎えるべきなのですが、果たしてそんな明らかにクラブ側に都合良すぎるオファーを誰が受けるのかという。

 そうでないと、捨てられるのは今シーズンどころじゃ済まなくなるのではないでしょうか。

 

 現地ブックメーカーの後任候補は、アルテタ、ヌーノ、ヴィエラ、ロジャーズ、アッレグリといった名前が挙がっているとのことですが、

 このうちアルテタとヴィエラはフルシーズンでのトップチーム監督経験なし、アルテタに至っては監督経験すらなし(ペップが出場停止になった試合で指揮したことはあれど)。この2人に任せるのは論外と言っていいです。というかアルテタの引き抜きは、オフシーズンはまだしもシーズン中はシティが許さないでしょう。

 あとフレディの昇格も緊急避難的人事でなければまずいです。

 ヌーノとロジャーズは国内からの引き抜きで相当な違約金が予想され、アッレグリは休養中だが…といったところ。この3人ならまだ許容できますが…

 

3.金がないので引き抜きで解決することはなかなか厳しい

 アーセナルはユナイテッドのように大金を出すことはできません。正確に言うとオーナーは持っているのですが、こちらには下りてきません。それでもフロントはなんとかやり繰りや分割払いを駆使して補強を成し遂げてくれました。

 ですが、前述のヌーノやロジャーズといったところを引き抜くとなると、来夏以降の補強がさらに厳しくなってきます。

 いい監督といい選手の組み合わせでチームは良くなるものですが、監督の問題として解決することが出来なくなると、いよいよ選手を連れてきてなんとかするしかない。

 その程度で楽に4位以内に入れるリーグでもないですし、そもそも金が下りてきません

 

4.怪我から復帰してきた人たちがそろそろプレミアで使える(はず)

 ベジェリン、ホールディング、ティアニー、そしてラカゼットといった、9-10月の絶不調を極め(ながらも勝ち点はとってた)た時期に離脱していた面々のコンディションが、そろそろプレミアで起用するレベルにまで至ってくるんではないかと思います。

 彼らを起用するのかどうか?も含めて、今後の試合は注視していくべきです。

 というか、意地でも踏ん張るためには彼らの力が絶対に必要です。

 

 

 

まとめると

まだ順位悪くない上、怪我から復帰した人もコンディション良くなってきたし、まだまだ時間与えても?

解任するとしても後任はいるのか?

フルシーズン未経験者→今シーズン結果を出したとしても、来シーズン以降は相当まずいことになる

フルシーズン経験者→引き抜きが必要な人多し→来夏以降の補強戦略に打撃必至

 

といったところ。

 

 

 解任する場合のモデルケースは、ブレンダン・ロジャーズからユルゲン・クロップに監督交代をしたリヴァプールになるでしょう。

 そんなクロップでも就任シーズンは8位なので、新たなコンセプトを確立するのであればそれなりの覚悟は必要です。

 「してはいけない」解任のモデルは枚挙にいとまがなさすぎて。スールシャールは監督経験があったのでまだマシです。セードルフとかのイタリアのそっちのほうは本当にヤバいやつです。

 

 

勝負は11月の代表ウィーク前までの

クリパレ(H),ウルヴズ(H),レスター(A)の3試合。特にアウェイのレスター戦は最重要といえるでしょう。

ひとまずこの3試合終えるまでにせめて復調の「兆し」を見せることができなければ、「決断」をせざるを得ない状況がぐっと近づいてしまう。

エメリだけでなく、アーセナルの未来も懸かった日々になってきます。

 

 

 

 最後に。

 ここまで並び連ねてきた擁護は、全て「今すぐ解任した場合の致命的なデメリット」を考慮した話です。

 シーズン終了後の進退に関しては、現時点の出来ではとても合格点には至らないのは間違いない。

 まあそれはそのときに。ってか3年契約って話もあるし。

 

 というわけで、皆さまどうか適度にストレスフルで、そして最高にスペクタクルなアーセナルライフを。

Keep calm and carry on.