14-15プレミアリーグ 結局お前はなんだったんだイレブン 〜移籍のゴールは入団ではない〜
ある朝いつものように電車に揺られていると、こんな広告が目に入った。
「就活のゴールは入社することではない。あなたに本当に合う会社で働くことだ。」
転職関連の広告だった。まったくその通りごもっとも。
ということで、そんなプレミアリーグで移籍したは良いものの「結局お前何やってんだ?」と私に思われてしまった選手を、14-15シーズンに移籍をした選手に限定しイレブンにしてみた。
そしてそれぞれの紹介の後に来シーズンはどうするべきなのだろうかという要らんアドバイスも記してみる。
※ただ選考基準は愛すべきTransfermarkt様の記録している出場試合数に寄るものなので、いやむしろそこにしか寄ってないので正直言って適当適当アンド適当。細かい離脱理由は知らん、俺が「お前なにやってんだ」と思ったらそれでいいんだ。ちなみに今シーズンはアーセナル以外の試合は見ていない。
早速GKから。
GK ミシェル・フォルム(TOT)
W杯3位決定戦オランダvsブラジルで大会のオランダ代表団結の象徴としてピッチに立ってからもうすぐ1年。
彼は活躍の場をウェールズ南部スウォンジーからイングランド首都・ロンドンに移し、ついでにスタジアムでの活躍の場もゴールマウスからベンチに移した。まぁロリス@notロリコンという大正義GKがいたので予想できてはいたでしょうに。
来シーズンの展望: 現正GKスローロリスがその座を譲らない限りは今後もベンチが定位置のまま。
幸いと言って良いのかロリス@ロリコンは14〜18歳の去就が怪しくなっているようなので、来シーズンは正GKに昇格出来る可能性はある。仮にロリス@≠ペドフィリアがスパーズを離れずとも焦って環境を変えずに2ndGKとして役割を全うしていくのがよろしい、フリーデルおじさんも引退するそうですし。
RSB バカリ・サニャ(マンチェスター・シティ)
アーセナルが払えない額の給料をポンと提示したシティに行かない手はなかった。
来シーズンの展望: 契約が終了する17年には34歳と、十分引退も考えられる年齢になる。それまではバックアッパーとしての役割を果たしつつ高給を貰う方向で一向に構わない、そのためにシティに移籍したんだし。
CB エリアカン・マンガラ(マンチェスター・シティ)
13-14シーズン優勝チームの最後の弱点と言われていたこんぱに☆の相方として、シティが3200万ポンドを投じてポルトから引き抜いたフランス代表CB。
その高額の移籍金が先行し彼への周囲の期待はその実力以上のものを求めるようになってしまったのか、他リーグと比較すると「異質」としか言いようがないプレミアへの適応に苦労しミスを重ねレギュラー定着は叶わず。彼に気を取られているスキにいつの間にか相方を求めていたこんぱに☆までもが不安定アンド不安定の闇に陥り、結局シーズン通じて一番安定していたのはデミチェリスという始末。デミチェリスよりこんぱに☆のかわりを獲るべきだったのか。
来シーズンの展望: チーム全体の高齢化が叫ばれ、ペジェグリーニの解任が確実視されている現状、この夏に到来するであろう新監督によってレギュラーに抜擢される可能性は大いにあるのでは。
1年目の失敗を糧に、2年目の飛躍を遂げることは出来るのだろうか。
CB フィリップ・センデロス(アストンヴィラ)
13-14シーズンは混沌を極めた結果降格したフラムに冬まで所属。マガト大将軍が降臨する前にスペインはバレンシアへ逃亡したものの半年限りの契約は延長されず、放牧された彼が選んだ地はやはりイングランドだった。
しかし彼に待っていたのは茨の道。4節まではリヴァプールを破るなど好調だったものの5節アーセナル戦から連敗地獄、そして11月の代表ウィークで負ったふくらはぎの怪我が長引き、結局4月までピッチに立つことが出来ず。その間に監督が交代し、ますます試合に出場し辛い状況になってしまった。
うん、普通に不運だ。不運枠。あとでもう1人出てくる。ゆるして。
なんとか復帰した彼に待ち受けているのは、熾烈な残留争いとご褒美(?)のFAカップ決勝。彼にはぜひとも前者を勝ち抜き、後者で古巣のアシストをお願いしたいところだ。
来シーズンの展望: シーズン途中でシャーウッド政権となりCBコンビの序列がリセット。就任時に離脱中だったため来シーズンのスタートはベンチからか。
ただすっかり残留争いの常連となってしまったクラブなので、1年後の今頃は監督がまた変わっている可能性も無きにしも非ず。交代があった際はチャンスをしっかりとモノにしてレギュラーに返り咲きたい。
LSB フィリペ・ルイス(チェルシー)
「チェルシーがリーガ制覇・CL準優勝のアトレティコ・マドリーから主力選手を3人も引き抜いたぞ!こいつぁすげぇや!みんなすっげぇ活躍するんだろうな!」と、少しは思っていた。
FW,GKの2人は期待通りの活躍だったが1人だけ取り残されてしまった。あぁかわいそうなフィリペ。
右イヴァノ左アスピで1年目を戦ったモウリーニョさんがこれを変えることはまぁ望まないでしょうね。優勝の瞬間はピッチで迎えることができたものの、リーグ戦でのフル出場は未だ7試合。
チェルシーはルイスという名の選手と相性が悪かったりするのだろうか。私、気になります。
来シーズンの展望: 「イヴァノヴィッチがバイエルン移籍!?」というタブロイド紙のいつものやつが実現しない限りは来シーズンも定位置はベンチのまま。監督が変わる可能性も限りなくゼロに近いのでなかなか厳しめ。
CMF サフィル・タイデル(サウサンプトン)
「お前は何だったんだオブザイヤー」があるならば今年の受賞者は間違いなく彼だ。
2014年8月6日に、オズヴァルドとのトレードの形でインテルハイッテルからサウサンプトンにレンタル移籍をしたタイデル。しかし、アルジェリア代表としてW杯を戦った彼は、どうやら(スペイン方面ではかなーり不評の)ロナルド・クーマン監督のお眼鏡に叶う選手ではなかったようだ。
出場機会は与えられず、1年のローン期間終了を待たずして彼はイタリアへと戻っていった。
4週間でイタリアへと戻っていった。
タイデルのレンタル移籍のキャンセルが発表されたのは2014年9月1日。入団から退団まで、この間僅か26日。その間のトップチームの試合には1度も出場せずにイタリアへと戻っていった。
ありのーままのー事実伝えるのよーとしか言いようがない。イングランドで彼がやったことはそれしかない。
彼がどんな気持ちで4週間練習に励んでいたのか気になって朝も起きれない。
来シーズンの展望: シュナイデルランの後釜としてもう一度入団してみるのも良いかもしれない。
CMF フランク・ランパード(マンチェスター・シティ)
この人に関しては、「お前は何だったんだ」とするより、「お前らなんなんだ」とした方がいいだろう。多分本人もそう思っている。
名誉生え抜きとしてすべてのブルーズサポーターに愛されてきた彼はチェルシーでの13年間の蜜月を終え、アメリカ・MLSの新興クラブ、ニューヨーク・シティと契約することになった。いや、確かに契約したはずだ。
だってこんな写真まであるもの。
「ニューヨークでの彼の活躍を耳にするのが楽しみだ!」というすべてのブルーズサポーターの共通認識を、「もうイングランドで彼がプレーすることはないのだ」という全世界のサッカーファンの共通認識をマンチェスター・シティ、いやCFGはたやすく覆した。
9月、彼は再びかつての盟友達と同じピッチに立ち、指揮官の期待に応える見事な同点ゴールを決める。
しかし得点を決めた彼の姿は真青ではなく水色、得点を喜ぶ様子はなかった。
サッカーの神様とやらの気まぐれとしか思えないシナリオ。軽く漫画になるやつだ。
自分はただ「スホーイ」としか思わなかったが、13年間彼を愛し続けてきたサポーターからしたらもうたまったものじゃないだろう。
ランパード騒動はこれだけでは終わらない。
大晦日、シティはランパードとの契約を延長したことを発表した、レンタル延長ではなく。
ランパードは2015年のMLS開幕後もシティに残留することとなり、これに関してはアメリカから批判の声が続出だ。そりゃ当然だ、「来年からウチにランパードが来る!」と胸躍らせていたサポーターからしたらもうたまったものじゃないだろう。
あーもうめちゃくちゃだよ。綺麗な別れ方をしたかったのはファンだけではなくランパードもだっただろうに。
シーズン終了とともにアメリカで新たなシーズンを迎えるランパードに、彼が怒らせてしまったニューヨークのサポーターたちは果たしてどのような反応をするのだろうか。私、気になります(本記事2度目)
来シーズンの展望: アメリカで頑張ってください、くれぐれも幹部の方々が「もう1年」とか言い出さない程度に。
OMF シーム・デ・ヨング(ニューカッスル)
不運枠その2。ゆるして。
アヤックスで順調にキャリアを重ねていた彼が選んだのは実弟のルークが苦汁をなめた地。
「弟の汚名返上を!」と意気込んでいたであろう彼を待ち受けていたのは不幸の連続だった。
2,3節こそは出場したものの練習中の負傷により9月初旬からの5ヶ月間の離脱を強いられる。さらには復帰間近の2月に気胸を発症、今度は8週間の離脱となってしまった。
来シーズンの展望: チーム状態がなかなかにヤバい。場合によっては脱出も考えるべきだが、昨夏に彼が交わした契約の期間は6年。うーむ長すぎる。
どうやら脱出しようにも移籍金がかさむことになりそうだ。長期契約の闇。
RWG マウロ・サラテ(ウエスト・ハム→QPR)
という近代サッカー始まって以来の疑問に今シーズン真っ向から向き合ったのが彼だ。
イタリアでの活躍のイメージが強い彼だが、実はイングランドでのプレーは08年のバーミンガムで経験済み。その時の経験を活かしてビッグサムのパーフェクトろんぐぼーる教室の中で光る"""圧倒的個"""(本田圭佑座右の銘)になれるのか?周囲は当然懐疑論ばかりだった。
結論だけ、書く。
ダメでした。
なおローン移籍したQPRでは膝を負傷、チームの降格決定をピッチの外で迎えたのであった。つらい。
来シーズンの展望: ビッグサム御大が去らない限りはウエストハムでの活躍は期待出来ない。再来夏に契約満了となるので、来シーズンはロングボール万歳チーム以外のところへ1年間ローン移籍をして、のびのびとした環境でそのゴリブルスキルを発揮していただきたい。
LWG ゲオルギオス・サマラス(WBA)
ノーインパクト。
強いて言うなら契約した時が一番のインパクトだった。
しかしアーヴァインは兎も角、彼のような背丈の高い選手を好みそうなトニー・ピューリスにさえ必要とされないという。まったく不思議なFWだ。せめてCFが第一ポジションならポストで潰れ役になって…ということが出来るのだが、いかんせん彼は何故か左ウイングが第一ポジションという。でもジルーも最初はウイングだったし大覚醒も少し期待してしまう。なお年齢
来シーズンの展望: 中東でお金を沢山貰えて幸せだろうから今のままでよし。
CF マリオ・バロテッリ(リヴァプール)
彼が応えたのは後者だった。前任者どころかFWとして当然期待される得点すら取れずに年明けを迎えてしまう惨状。
結局奪ったゴールは未だ1点のみ。悪童でこれじゃあさすがにマズいぞ。結果出せなかったらただの足手まといの問題児のレッテルを貼られてしまう。ヤバイヤバイ。
ただやっとの思いで奪った初得点がチームの決勝点だったあたりが、彼のことを完全に見捨てることが出来ない所以だろうか。
苦しむチームを今度こそ引っ張り、また彼自身ももう一つ上の選手の域へ到達することが出来るのか。
覚醒してマージサイドダービーで再びアレを披露したら画になりそうなんだけど…なんて思っていたらこの画像を見つけたので最後に載せておく。
監督 ポール・ランバート(アストンヴィラ)
だいたいの監督が契約延長を勝ち取った途端に体たらくを始めるのはやはり人間の性なのだろうか。
これでいい気になったのか、クラブはランバートとの契約延長を決定。
これがいけなかった。
契約を延長した途端、アストンヴィラは悪夢の6連敗・9戦勝ちなしの大スランプに陥る。4節までの好調のチームは何処へ行ってしまったのか…と思うのが普通だが、ぶっちゃけ延長のタイミングがおかしいと思うんだ。
それを説明するためには、アストンヴィラの4〜7節の日程を紹介しておかなければなるまい。
4節 vsリヴァプール(A)
〜〜〜ここで契約延長〜〜〜
5節 vsアーセナル(H)
6節 vsチェルシー(A)
7節 vsマンチェスター・シティ(H)
やっぱりおかしい。
そもそも日程がおかしい。
9戦勝ちなしの後の2連勝で悪夢が終わったかと思いきや、今度は10戦勝ちなし、更にその10試合での合計得点は僅か2。5試合×90分=450分で1点という驚きの効率の悪さだ。分かりやすく例えてみると、ヴィラが1得点する間にカップヌードルは150個作ることができ、アニメ作品1クール分を鑑賞しても時間が余り、「能動的三分間」は150回聴けて、ウルトラマンは150回怪獣を倒して帰っていく。あまりの得点不足に、Twitterでは「Did Villa Score?」というアカウントが作られもてはやされるという事態が発生したほどだ。
そしてハル・シティに敗れた翌日の2月11日、ようやく彼は長い長い苦しみから逃れることとなった。解任という形で。
リーグ戦での成績は5勝7分13敗だった。
遅くない?
ということで。
おわりに
ここまでつらつらと書いてきましたが
自分自身、移籍初年度だけで選手を判断することは、はっきり言おう、嫌いです。
(この前も「断言するウェルベック獲得は失敗だ」って誰かが言っているのを見つけて1人で(#^ω^)ビキビキしてました)
ので、ここに載せた中で残留をする選手達には、ぜひとも2年目となる来シーズンこそは活躍してほしいと思っております。
もちろんアーセナル戦以外でね。